展覧会のご案内

『現代詩手帖』6月号

<特集 ボリス・グレベンシコフの詞 ロシアの未来へ>
刊行記念トークイベント

『現代詩手帖』6月号で、ソ連時代から50年以上にわたって活動してきた人気バンド「アクワリム」のリーダーで、現代ロシアを代表する詩人であるボリス・グレベンシコフの特集が組まれるのを記念し、ぎゃるり でんぐり にて、論考を寄稿なさった沼野恭子さん、Ayuoさんのトークイベントを開催します。

<6月号 特集内容>

◎対談
 ボリス・グレベンシコフ+沼野恭子 “不可能なこと”を目指し続ける

◎作品
 ボリス・グレベンシコフ 痛みが過ぎ去るとき 他三篇

◎論考
 沼野恭子 黄金の町はいずこ
 堤 縁華 満ち満ちた空虚 ボリス・グレベンシコフの歌詞における意味と無意味
 神岡理恵子 ソ連・ロシアロックの歴史とボリス・グレベンシコフ
 Ayuo あるミュージシャンのグレベンシコフ体験

トークイベント

◆ 6月21日(土) 15時~「ボリス・グレベンシコフとロシアの詩」

ロシア文学者 沼野恭子さん(東京外国語大学名誉教授)に、グレベンシコフとその作品、オンライン対談の際のお話などをうかがいます。
聞き手: BG+日本公演事務局 伝宝詩子
限定 15名 / 要予約:contact@bgplusjp.com (BG+日本公演事務局)
※無料

◆ 6月29日(日) 16時半~(16時開場)「ボリス・グレベンシコフの音楽と作詞」

音楽家Ayuoのトーク&ミニライブ。80年代にソ連のロックやグレベンシコフの活動に注目し、日本に紹介したAyuoさんのトークと、アクワリウム、グレベンシコフの英語の歌などの演奏。
限定 15名 / 要予約:contact@bgplusjp.com (BG+日本公演事務局)
※料金:1,000円

イベント当日、『現代詩手帖』6月号 <特集 ボリス・グレベンシコフの詞 ロシアの未来へ>、アクワリウム/BG+のオリジナルグッズ、BG+のレコードを販売します

ボリス・グレベンシコフについて

「ロシア・ロックの父」とも「ロシアのボブ・ディラン」とも言われるボリス・グレベンシコフ(Борис Гребенщиков)。イニシャルの「БГ(ベー・ゲー)」だけで知られ、ほぼ50年にわたり絶大な人気を誇ってきた伝説的なミュージシャン・詩人である。

1953年レニングラード(現サンクト・ペテルブルグ)生まれ。1972年にロック・バンド「アクワリウム」を結成し、「非公式芸術」としての音楽・著作活動にたずさわる。1977年レニングラード国立大学を卒業して社会学研究所で働いていたが、1980年ロック・フェスティバル「トビリシ‐80」に出演した際の過激なステージと歌詞が問題となり、解雇される。

しかし、詩人アンドレイ・ヴォズネセンスキーらに詩才を認められ、1987年、国営メロディヤ社より非公式バンドとしてソ連で初めてレコード『アンサンブル《アクワリウム》』をリリース。デヴィッド・ボウイ、ルー・リード、パンク、禅やヒンドゥー教などの影響を受けつつ、クラシックやケルト音楽、レゲエ、アジアの民族音楽などさまざまな要素を取り入れて独自の世界を作りあげ、ロシアのロック音楽を牽引してきた。

2022年アクワリウム結成50周年を記念して国内外のツアーを予定していたが、2月24日にロシア軍がウクライナへ全面侵攻を開始したため、ただちに反戦メッセージを公開し、アクワリウムの活動を停止。

現在はロンドンを拠点に活動し、新たに結成したバンド「БГ+(ベー・ゲー・プラス)/ BG+」で平和の祈りを込めたワールドツアーを実施しているほか、ミニアルバムを発表したり、電子書籍で『言葉の本』『歌の本』を出したりと、精力的に創作活動を続けている。(『現代詩手帖』6月号 <特集 ボリス・グレベンシコフの詞 ロシアの未来へ> 沼野恭子「黄金の町はいずこ」より)